フォームローリングとパフォーマンスの向上

フォームローリングは海外では昔から使われていますが、フィットネストレンドが大体一足遅い日本では、ここ最近になってから「筋膜リリース」という形で人気になってきました。しかし、それでもまだフォームローラーの存在を知らない、何のために、どうやって使うのかが分からない人が多いです。
正しく使えば、フォームローリング・筋膜リリースはとても便利な「体のメンテナンスツール」になります。アスリートやスポーツマンだけでは無く、誰でも使える事が特徴の一つです。筋肉を伸ばしてリラックスする目的を持つ「ストレッチ」とは異なり、フォームローリングは筋肉を伸ばすのでは無く、「筋膜」という筋肉を包む膜を柔らげる役目を果たします。

ここでパフォーマンスに関するフォームローリング・筋膜リリースのベネフィットを二つ述べます:

1)可動域を上げる

筋膜が硬くなると、その包まれている筋肉の動きに悪影響があります。簡単に言えばその筋肉が自由な動きをとれなくなってしまい、関節自体の可動域が下がります。筋膜から筋肉が硬くなると、負担を吸収するはずの筋肉がこの役目を果たせなくなり、徐々に負担が関節の方へと掛かってしまいます。関節は負担を抱えるために出来てないので、いずれは「ケガ」という名のDisaster・大惨事に変わります。
フォームローリングは硬い筋膜を柔らげる(あるいは今流行りの言葉「リリース」、英語では「解放」という意味を表します)ために役立ち、最終的には関節の可動域を向上する事ができ、これによってケガの可能性を減らして動きのパフォーマンスも良くなります。

もし今自分の広背筋(脇の下の筋肉)を1分ずつフォームローリング(通称、コロコロ)してみて(痛みに堪えて!)その後腕を回したら、以前よりはブンブン回るはずです。
これをこのままエクササイズの世界にアプライしたら、例えば懸垂を例として使って、可動域が向上した腕でより筋肉の今までターゲット出来なかった部分に刺激を与える事ができ、これに続く筋肉の成長もより向上され、男だったら誰もが憧れる「広い背中」を手に入れる事が出来ます!Sounds good でしょ?

2)筋肉を「抑える」役目

体には普段から使い過ぎている筋肉が存在し、この筋肉は他の体の部分より張ってしまいます。フォームローリングは筋肉の発動を「抑える」効果もあり、必要以上に張っている筋肉の刺激を減らす事も出来ます。これはでもパフォーマンスにはあまり関係無いのでは?と思うかもしれませんが、非常に役立ちます!
スクワットを使って簡単な例を言いましょう。ほとんどの人はももの筋肉が必要以上に強く、オーバーワークしています。更に、これに合わせてお尻の筋肉が弱いです。こういった人が(僕のパーソナルトレーニングの経験上90%以上の人がこのカテゴリーに入ります)スクワットをやれば、体はお尻じゃなくももを優先に使って動きを行います。これはもちろん体にはダメージを与える事に繋がり、見た目的にも悪影響を与えます!

そこで!もしスクワットをやる前にももだけをフォームローリングして、ももの筋肉の余計な刺激を減らせば、体はお尻の筋肉とより上手にコミュニケーションを取る事ができ、結果的にはお尻の筋肉に対する刺激を向上する事に繋がります(もものフォームローリングに合わせて、お尻を中心にターゲットするエクササイズ、例えばグルートブリッジも行えば、より効果が大きくなります)。是非今度お試しになってください!これに続く翌日のお尻の筋肉痛もどうぞお楽しみください d(^_^o)

もしまだフォームローラーを持っていない方がいれば、是非購入する事をお勧めします!最近は色んな種類が存在しますけど、基本はそこまで変わらないので、最初はお試しとして値段が安いので十分だと思います。パーソナルトレーニングを教える時も、うまくフォームローリングを利用すればよりお客さんから安全でいいパフォーマンスを引き出す事ができ、お客さんの目標もより効率良く達成する事が期待できます!それでは Let’s get foam rolling!

2017.12.13Maintenance , , , , , , ,